小平市が社会福祉法人で働くスタッフから内部告発を受けていたにもかかわらず受理しなかったというニュース。
せっかく、勇気を持って内部告発してくれたスタッフをめんどくさそうに対応する音声データも腹の立つものです。(記事下部に音声あり。)
なぜ市の職員は受理しなかったのか?理由が気になりますね。結果的にめんどくさかったのでしょうか?
ニュースの概要
2023年7月、東京都小平市の社会福祉法人を巡り、不衛生な環境によるダニ発生を虐待のネグレクト(放棄)として、職員が内部告発で市に通報したのに、担当課が受け付けを拒否していたことが明らかになりました。
内部告発を受けた職員は、施設でダニが発生し、利用者がダニに刺され、かゆみや発疹を訴えていたことを報告しました。また、施設の職員から利用者への暴行や暴言もあったと指摘しました。
しかし、市の担当課は、内部告発の内容が「事実の確認ができない」として、受理を拒否しました。これに対し、職員は、市の対応を不当として、再調査を求める申立てをしました。
市は、職員の申立てを受け、再調査を実施した結果、施設で不衛生な環境が確認されたと発表しました。また、職員からの暴行や暴言の指摘については、利用者への聞き取り調査を実施し、事実関係を調査中としています。
内部告発したのに受理しない理由は?
利用者さんがこのような環境におかれていることについて勇気を持って内部告発しているのになぜ小平市の職員は内部告発を受理しなかったのかが気になりますよね。
内部告発を受理しない理由は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 事実関係の確認が困難
内部告発の内容が、具体的な事実に基づいたものであれば、受理される可能性が高くなります。しかし、告発内容が漠然としたものであったり、証拠が不十分であったりすると、事実関係の確認が困難となり、受理されない可能性があります。
今回の場合、事実関係は内部告発で明確になっていますから受理されなかった理由がわかりませんね。
- 内部告発者の匿名性が保証されていない
内部告発制度の目的は、不正や不祥事を内部から公にすることで、被害を拡大させずに是正することです。そのため、内部告発者の匿名性が保証されることが重要です。しかし、内部告発者が匿名性を主張した場合、事実関係の確認が困難となり、受理されない可能性があります。
スタッフは匿名だった可能性はありますが、匿名を守りつつ調査できた内容であった気がします。こちらも受理しない理由にはなりきりません。
- 告発内容が真実でないと判断された
内部告発の内容が、真実であると判断されなければ、受理されない可能性があります。そのため、内部告発者は、告発内容の裏付けとなる証拠を提出することが重要です。
小平市のケースでは、市の担当課は、内部告発の内容が「事実の確認ができない」として、受理を拒否しました。しかし、職員が市に再調査を求めた結果、施設で不衛生な環境が確認されたことから、市の対応は不当であると批判されています。
内部告発制度は、不正や不祥事を未然に防ぐために重要な制度です。しかし、内部告発を受理しない理由によっては、制度の目的が達成されず、被害が拡大する可能性があります。そのため、内部告発制度の運用においては、内部告発者の保護と事実関係の確認のバランスを慎重に検討することが重要です。
受理しない理由は少なすぎる!
内部告発は基本的に受理しないといけないと考えられます。
内部告発制度は、不正や不祥事を内部から公にすることで、被害を拡大させずに是正することを目的とした制度です。そのため、内部告発を積極的に受理し、調査を実施することが重要です。
もちろん、内部告発の内容が事実確認が困難であったり、内部告発者の匿名性が保証されていない場合などは、受理しないことも考えられます。しかし、これらの理由は、あくまでも受理しないための理由であり、受理するべきではない理由ではありません。
内部告発の音声データ
共同通信はYouTubeの動画で内部告発した際に市の職員とスタッフが話している音声データを公開しています。
対応している市の職員は障がい者支援課の課長補佐の人物だそうです。
市の職員は
『ダニが沸いていることは虐待ではない。この話は終わりでいいですか?』
『もっと現場で声を上げないと』
など、他人事のように話す様が印象的です。
職員たちは『部屋が汚いことは虐待ではないのですか?』と質問しますが『虐待ではない』と話す職員。
まるで暖簾に腕押しですね。